職場・施設形態

学童保育(放課後児童クラブ)で働く保育士の仕事内容・給料・必要資格

更新日:2026/09/08 読了目安:約7分 執筆:保育リーチ キャリアアドバイザー

学童保育(放課後児童クラブ)で働く保育士の仕事内容と1日の流れ、放課後児童支援員の資格要件、給料の傾向を転職アドバイザーが解説。午後からの勤務や長期休暇中の働き方、小学生ならではの大変さと向いている人、求人の探し方が分かります。

学童保育(放課後児童クラブ)は、保育士資格を活かして働ける職場のひとつで、「乳幼児より小学生と関わりたい」「午後からの勤務で午前中を空けたい」という方から関心が高まっています。ただ、保育園とは対象年齢も勤務時間も雇用形態も大きく異なり、「保育士がそのまま通用するのか」「収入は下がるのか」という不安もよく聞きます。この記事では、学童保育の役割と特徴、仕事内容と1日の流れ、必要な資格、給料の傾向、メリット・デメリットと向いている人、求人の探し方をまとめました。

学童保育(放課後児童クラブ)とは|施設の特徴と役割

放課後児童クラブは、児童福祉法に基づく「放課後児童健全育成事業」として、保護者が就労などで昼間家庭にいない小学生に、放課後や長期休暇中の遊びと生活の場を提供する施設です。一般に「学童保育」「学童クラブ」と呼ばれます。

  • 対象:小学1〜6年生(低学年が中心)。1クラブの児童数はおおむね40人以下が国の目安ですが、待機児童対策で大規模化している地域もあります
  • 設置場所:小学校の余裕教室や敷地内の専用施設、児童館、公民館、民間の建物など
  • 運営主体:自治体(公営)、社会福祉法人、保護者会・運営委員会、NPO、株式会社(民間学童)など。公設民営の形も多くあります
  • 開所時間:平日は放課後(14時前後)〜18時または19時ごろ。土曜日や長期休暇中は朝8時ごろから開所
  • 職員配置:国の基準では、児童おおむね40人につき放課後児童支援員2人以上(うち1人は補助員でも可)とされ、自治体の条例で定められています

児童館に併設されたクラブでは、児童館の一般来館者(就学前の親子や中高生)への対応を兼ねることもあります。また民間学童では英会話や学習指導、送迎など独自のサービスを提供している施設もあり、同じ「学童」でも働き方の幅は広いのが実情です。

学童保育で働くために必要な資格

学童で働く職員は「放課後児童支援員」と「補助員」に分かれます。放課後児童支援員になるには、保育士資格・社会福祉士・教員免許などの基礎資格(または一定の実務経験・学歴)を持ったうえで、都道府県などが実施する「放課後児童支援員認定資格研修」を修了する必要があります。保育士資格を持っていれば研修の受講要件を満たすため、多くの場合は入職後に研修を受けて支援員となります。研修は複数日にわたる講義形式で、勤務先を通じて申し込むのが一般的です。補助員には資格要件がなく、無資格・未経験でも働けます。

学童保育の指導員の仕事内容と1日の流れ

学童の仕事は「遊びと生活を通した育成支援」です。保育園のような設定保育や午睡はなく、子どもが自分で選んで過ごす時間を支えるのが中心になります。

  • 生活の援助:来所時の出欠確認、手洗い・うがい、おやつの提供、宿題の見守り、帰宅時の安全確認(保護者の迎えまたは集団下校)
  • 遊びの支援:室内遊び(工作、ボードゲーム、読書)、校庭や公園での外遊び、季節の行事や工作
  • 安全管理:けがへの対応、児童同士のトラブルの仲裁、不審者や災害への備え
  • 書類:日誌、出欠簿、育成支援の計画や記録、おたより。保育園に比べると書類の量は少なめです
  • 保護者対応:迎え時の伝達、連絡帳やアプリでのやりとり、面談。共働き家庭が中心なので、電話やアプリ連絡の比重が高くなります
  • 学校・地域との連携:小学校との情報共有、児童館や地域行事への参加
  • 長期休暇の企画:夏休みの遠足、プール、工作教室、昼食の対応(弁当持参が多いが、提供する施設もある)
時間平日の例長期休暇の例
8:00—開所。受け入れ、自由遊び
10:00—学習時間、活動(工作・外遊び)
12:00—昼食、休憩を交代で
13:00出勤。会議、おやつ準備、書類、環境整備静かな時間、自由遊び
14:30低学年から順次来所。出欠確認、宿題—
15:30おやつおやつ
16:00外遊び・室内遊び、集団遊び外遊び・室内遊び
17:00〜19:00順次帰宅。迎えの保護者へ伝達、清掃、日誌、退勤順次帰宅、清掃、日誌、退勤

平日は午後からの勤務が中心のため、正社員でも実働6〜8時間で、午前中は会議や準備、または別の業務(児童館の一般利用対応、複数施設の兼務など)を組み合わせるのが一般的です。パートは「14時〜19時」のような午後のみの募集が多くなります。

アドバイザーのひとこと 学童で戸惑いやすいのは、小学生の「言葉と力の強さ」です。乳幼児のように抱きかかえて対応することはできず、高学年になると理屈で納得させる力が求められます。保育士の強みである「発達を見る目」と「保護者との関係づくり」は学童でも十分活きますが、面接では小学生とどう関わりたいかを自分の言葉で話せるようにしておきましょう。

学童保育の給料の傾向

保育リーチに掲載中の学童保育・児童館の求人(1,090件)の平均月給は約21.4万円万円です。学童は運営費の多くを補助金と保護者の利用料でまかない、正社員より非常勤・パートの比率が高いため、全体としては保育園より給与水準が低めに出る傾向があります。

  • 正社員:複数クラブを運営する法人や民間学童の正社員は月給制で、施設長やエリア担当になると手当が加わります
  • パート・非常勤:時給制で午後のみの募集が中心。会計年度任用職員として自治体に雇用される形もあります
  • 処遇改善:放課後児童支援員等処遇改善事業やキャリアアップ処遇改善事業など、国の補助を活用した賃金改善を行うクラブがありますが、自治体と運営主体の判断に左右されます
  • 民間学童:習い事や送迎などを含む有料サービスを提供する施設は、正社員の給与が比較的高めの傾向です

学童保育に向いている人・メリット・デメリット

メリット

  • 午後からの勤務が中心で、午前中を家庭や学習に使える
  • 午睡や乳児の生活援助がなく、体力的な負担は保育園より軽い面がある
  • 書類や壁面装飾、大きな行事が少なく、持ち帰り仕事が発生しにくい
  • 子どもの自主性を尊重する関わりができ、小学生の成長を6年間見守れる
  • 補助員から始めて資格研修で支援員になれるため、未経験でも入りやすい

デメリット

  • 正社員求人が少なく、パート・非常勤中心で収入が安定しにくい
  • 長期休暇中は朝からの長時間勤務になり、平日との勤務時間差が大きい
  • 児童数が多いクラブでは騒音やトラブル対応の負担が大きい
  • 小学生同士のいじめ、高学年の反抗、配慮が必要な子への対応など、乳幼児とは異なる難しさがある
  • 施設が手狭で、雨の日の活動が制限されやすい

小学生と関わることに興味がある人、午後中心の働き方をしたい人、子どもの自主性を見守る保育が好きな人、体力面で保育園の乳児担当が難しくなった人に向いています。年間を通して安定した収入と正社員の待遇を最優先する人は、複数施設を運営する法人や民間学童の正社員求人に絞って探すとよいでしょう。

学童保育の求人の探し方と見極めポイント

  1. 運営主体と雇用形態:公営(会計年度任用職員)、公設民営、民間のどれかで給与と安定性が変わります。正社員なら「午前中の業務は何をするか」を確認します。
  2. 児童数と職員数:1クラブあたりの児童数と支援員・補助員の人数。40人を大きく超えるクラブは負担が重くなります。
  3. 長期休暇中の勤務:朝からの勤務時間、昼食対応の有無、休みの取りやすさ。
  4. 支援員資格研修の支援:受講費用の負担や勤務扱いの有無を確認しましょう。
  5. 配慮が必要な子への体制:加配職員の有無、学校や専門機関との連携状況。
  6. 民間学童の場合:送迎や学習指導、英語などの付加業務があるか、保育士がどこまで担うか。

よくある質問

Q. 保育士資格があれば学童保育ですぐ支援員として働けますか?

保育士資格は放課後児童支援員認定資格研修の受講要件を満たすため、入職後に研修を修了すれば支援員になれます。研修修了前は補助員またはみなし支援員として勤務するのが一般的です。

Q. 学童保育は正社員で働けますか?

働けます。複数のクラブを運営する社会福祉法人やNPO、民間学童では正社員の募集があります。午後のみでは実働が足りないため、午前中は事務・会議・準備、他施設との兼務などを組み合わせる形が多く、求人票で勤務時間の内訳を確認してください。

Q. 保育園から学童に移ると給料は下がりますか?

パートや非常勤の求人が多いため、全体の水準は保育園よりやや低い傾向です。ただし正社員で施設長や複数施設の統括に就けば保育園と同程度になることもあります。年収と勤務時間のバランスで判断しましょう。

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タグ:学童 資格 給料

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