認定こども園で働く保育教諭の仕事内容・必要資格・給料と保育園との違い
認定こども園で働く保育教諭の仕事内容と1日の流れ、必要な資格(保育士+幼稚園教諭)、4つの類型の違い、給料の傾向を解説。1号・2号・3号認定の子どもが混在する園ならではの大変さと向いている人、求人の探し方も分かります。
認定こども園は、幼稚園と保育園の機能をあわせ持つ施設として全国で増え続けており、保育士の転職先として求人数も多くなっています。ただ、「保育教諭って保育士と何が違うの?」「幼稚園教諭免許がないと働けない?」「1号と2号の子が一緒だと大変?」といった疑問を持つ方も多いはずです。この記事では、認定こども園の類型と役割、保育教諭の仕事内容と1日の流れ、必要な資格、給料の傾向、向いている人、求人の探し方を整理しました。保育園からこども園への転職を考えている方に向けた内容です。
認定こども園とは|4つの類型と施設の特徴
認定こども園は、就学前の教育・保育を一体的に行い、地域の子育て支援も担う施設です。都道府県などが認定し、次の4つの類型があります。
| 類型 | 概要 | 主な職員の呼び方 |
|---|---|---|
| 幼保連携型 | 幼稚園と保育所の両方の機能を持つ単一の施設。法的には学校かつ児童福祉施設 | 保育教諭(両免許・資格が原則) |
| 幼稚園型 | 認可幼稚園が保育所的な機能(長時間保育・0〜2歳の受け入れ)を追加 | 幼稚園教諭が中心 |
| 保育所型 | 認可保育所が幼稚園的な機能(保育を必要としない子の受け入れ)を追加 | 保育士が中心 |
| 地方裁量型 | 認可外の施設が認定を受けたもの | 園による |
利用する子どもは、保護者の就労状況などによって「1号認定(3〜5歳・教育標準時間)」「2号認定(3〜5歳・保育を必要とする)」「3号認定(0〜2歳・保育を必要とする)」に分かれます。1号の子は14時ごろに降園し、2号・3号の子は夕方まで園にいる、というように同じクラスの中で降園時間が異なるのが、こども園の最大の特徴です。
保育教諭になるために必要な資格
幼保連携型認定こども園で働く「保育教諭」は、原則として保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方が必要です。ただし、制度移行を円滑にするための経過措置が設けられており、一定期間はどちらか一方の資格・免許でも勤務できます。あわせて、実務経験のある保育士が幼稚園教諭免許を取得しやすくする特例(大学等で所定の単位を修得する制度)も用意されています。経過措置の期限や特例の要件は改正されることがあるため、最新の情報を自治体や園に確認してください。
幼稚園型・保育所型・地方裁量型では、担当する子どもの認定区分や園の方針によって求められる資格が変わります。求人票の「必要資格」欄に「保育士または幼稚園教諭」「両方必須」「いずれか一方でも応相談」のどれが書かれているかで応募可否が決まりますので、片方しか持っていない方は必ず確認しましょう。
認定こども園の保育教諭の仕事内容と1日の流れ
基本の仕事は保育園の担任と同じで、保育・教育、書類、行事、保護者対応、環境整備です。こども園ならではの点は次のとおりです。
- 教育・保育要領に基づく計画:幼保連携型認定こども園教育・保育要領に沿って、全体的な計画や指導計画を作成します。「教育」と「保育」の両方の視点を書類に反映する必要があります。
- 降園時間の違いへの対応:1号の子が帰った後、2号の子は午睡やおやつ、午後の活動に移ります。午前中は「幼稚園的な一斉活動」、午後は「保育園的な生活」と切り替える運営が多くなります。
- 保護者層の幅広さ:専業主婦(夫)家庭と共働き家庭が混在するため、行事の日程調整や連絡方法に配慮が求められます。
- 行事の多さ:幼稚園由来の園では発表会・運動会・作品展などの行事が充実しており、準備の負担は大きめです。
- 長期休暇:1号の子には夏休み・冬休みがありますが、2号・3号の子は預かるため、職員は交代で出勤します。
| 時間 | 主な動き |
|---|---|
| 7:00〜8:30 | 早番出勤。2号・3号の子の受け入れ、合同保育 |
| 9:00 | 1号の子が登園。クラス全員で朝の会、一斉活動 |
| 11:30 | 昼食 |
| 13:00〜14:00 | 帰りの会。1号の子が降園(預かり保育利用の子は残る) |
| 14:00 | 2号・3号の子は午睡または午後の活動。書類・会議 |
| 15:00 | おやつ、遊び、順次降園 |
| 17:00〜19:00 | 延長保育。遅番退勤 |
アドバイザーのひとこと こども園への転職で一番多い戸惑いは「午前中の一斉活動の密度」です。幼稚園由来の園では、製作や文字・数への取り組みなど活動が計画的に組まれています。保育園出身の方は、園見学で午前中の活動を実際に見せてもらい、自分の保育観と合うか確かめてから応募するのがおすすめです。
認定こども園の給料の傾向
保育リーチに掲載中の認定こども園の求人(1,889件)の平均月給は約22万円万円です。こども園は施設型給付で運営され、処遇改善等加算の対象でもあるため、認可保育園と同程度の水準で推移する傾向があります。
- 両方の資格を持つ人は優遇されやすく、資格手当や基本給に反映する園があります。
- 学校法人運営の園は幼稚園の給与体系(賞与が手厚いなど)を引き継いでいることがあり、社会福祉法人運営の園は保育園の体系に近い傾向です。
- 役職:主幹保育教諭、指導保育教諭などの役職があり、キャリアアップ研修修了による手当も対象です。
- 地域差:認可保育園と同様に、都市部は借り上げ社宅制度の有無で実質的な手取りが大きく変わります。
認定こども園に向いている人・メリット・デメリット
メリット
- 幼児教育と乳児保育の両方を経験でき、キャリアの幅が広がる
- 施設数が増えているため求人が豊富で、両資格があれば選択肢が多い
- 幼稚園由来の園は行事や教育活動が充実し、やりがいを感じやすい
- 学校法人運営の園は賞与や研修制度が整っていることが多い
デメリット
- 1号・2号・3号の子が混在し、降園時間や生活リズムの調整が複雑
- 教育要領と保育の両方の書類が必要で、事務量が多くなりがち
- 行事が多く、準備期間は残業や持ち帰りが増えやすい
- 経過措置が終わると両方の資格が必要になる
幼児教育に興味がある人、行事や一斉活動を計画的に進めるのが得意な人、両資格を活かしたい人、将来主幹保育教諭を目指したい人に向いています。反対に、乳児とじっくり関わりたい人や行事の負担を減らしたい人は、小規模保育や乳児中心の認可園も検討してみてください。
認定こども園の求人の探し方と見極めポイント
- 類型を確認:幼保連携型か保育所型か幼稚園型かで、必要な資格・保育のスタイル・行事の量が変わります。
- 必要資格の記載:「どちらか一方で可」「入職後に取得支援あり」など、片方しか持っていない場合の扱いを確認します。
- 1号と2号の比率:1号が多い園は午後が落ち着き、2号・3号が多い園は保育園に近い運営です。
- 行事の年間予定:見学時に行事カレンダーを見せてもらうと、準備の負担を具体的に想像できます。
- 午睡の有無と午後の過ごし方:3歳以上児の午睡をどうしているかは、園の方針と職員の休憩の取りやすさに関わります。
よくある質問
Q. 保育士資格だけで認定こども園に転職できますか?
できる園は多くあります。保育所型なら保育士資格で応募できる求人が中心ですし、幼保連携型でも経過措置や園独自の取得支援で受け入れているところがあります。ただし将来的には両方が必要になるため、入職後に幼稚園教諭免許の特例制度を使って取得する計画を立てておくと安心です。
Q. 保育教諭と保育士では給料が変わりますか?
同じ園であれば大きな差はありませんが、両資格保有者に資格手当を設けている園や、主幹保育教諭など役職に就くことで手当が加わるケースがあります。求人票の手当欄と昇給の仕組みを確認してください。
Q. 認定こども園は保育園より忙しいですか?
行事や書類の量は保育園より多い園が目立ちますが、1号の子が降園した後の午後は落ち着くという声もあります。園の類型と職員配置によって感じ方が変わるため、見学で午前と午後の両方の様子を確認するのがおすすめです。
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