給料・年収

【年代別】保育士の年収|20代・30代・40代・50代の給料推移とキャリアの選び方

更新日:2026/09/08 読了目安:約8分 執筆:保育リーチ キャリアアドバイザー

保育士の年収は年代とともにどう変わるのか。20代・30代・40代・50代それぞれの給料の傾向、役職や働き方による分かれ道、年収が伸び悩む原因と対策を整理し、年代ごとに考えたいキャリアの選び方をキャリアアドバイザーが解説します。

「このまま今の園で働き続けたら、10年後の給料はどうなっているのだろう」と考えたことはありませんか。保育士の給料は、年齢や経験とともに緩やかに上がる傾向はあるものの、他の職種と比べると伸び幅が小さく、役職につくかどうかで大きく分かれるのが実情です。この記事では、20代から50代まで、年代ごとの年収の傾向と、その時期に考えておきたいキャリアの選択肢を整理します。数字は統計の平均や傾向であり、園や地域によって幅があることを前提に、ご自身の将来を考える材料にしてください。

保育士の年収は年代でどう変わるか

厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2024年)によると保育士の平均年収は約400万円です。この平均値の内側では、20代前半の年収は低めで、40代〜50代にかけて上がっていく傾向が見られます。

ただし、保育士の年収カーブには次の特徴があります。

  • 20代から30代前半までは、経験年数に応じた昇給と処遇改善等加算で緩やかに上昇する
  • 30代以降は、役職(リーダー、副主任、主任)につくかどうかで差が開き始める
  • 40代以降は、主任・園長クラスと現場保育士との差がさらに大きくなる
  • 結婚・出産による離職や、パートへの切り替えで年収が下がる時期がある

つまり、「年齢を重ねれば自然に上がる」のではなく、「役割が変わることで上がる」のが保育士の年収の実態です。

20代の保育士の年収とキャリア

20代は基本給が低く、賞与も少なめの時期です。処遇改善等加算による手当が加わっても、年収は平均を下回ることが多いでしょう。一方で、この時期に積む経験が、30代以降の年収を決めます。

20代で意識したいこと

  1. 乳児・幼児の両方の担任を経験する:どちらも経験しておくと、転職市場での評価が安定する
  2. キャリアアップ研修の受講を始める:経験3年前後から職務分野別リーダーの要件が視野に入る
  3. 給与規程を確認する:今の園の昇給幅と上限を知っておく
  4. 行事や係の主担当を経験する:リーダー候補としての実績になる

20代後半で「昇給が年に数千円」「役職の道が見えない」と感じたら、給与テーブルの高い園への転職を検討する時期です。経験3〜5年は転職市場で最も需要が高く、条件の良い求人に出会いやすいタイミングでもあります。

30代の保育士の年収とキャリア

30代は、年収が分かれ始める時期です。職務分野別リーダーや副主任保育士といった役職につくと、手当が加わって年収が伸びます。一方、役職につかない場合は、基本給の昇給だけになり、伸びが鈍る傾向があります。

また、30代は結婚・出産・育児と重なる方が多い年代です。産休・育休を取得して復帰するか、一度退職してパートで戻るか、固定時間勤務に切り替えるかによって、年収の推移は大きく変わります。

30代の分かれ道

選択年収の傾向考えたいこと
役職を目指す手当が加わり上昇研修修了、マネジメントへの意欲
現場の担任を続ける緩やかな昇給給与テーブルの上限、転職の検討
産休・育休を経て復帰一時的に下がるが復帰後は戻る産休・育休実績のある園、復帰後の働き方
パート・時短に切り替え下がる扶養内か社会保険加入か、正社員復帰の時期

アドバイザーのひとこと 30代の転職相談で多いのは「役職を打診されたが、責任が重くて迷っている」という声です。副主任やリーダーは書類や調整の仕事が増えますが、年収面では明確な差がつく分岐点です。迷っている方には、「一度引き受けてみて、合わなければ現場に戻る」という選択肢もあることをお伝えしています。役職経験は転職時にも強い武器になります。

40代・50代の保育士の年収とキャリア

40代:主任・園長か、専門性か、働き方の見直しか

40代は、主任や園長として園の運営を担う方と、ベテラン保育士として現場を支える方に分かれます。主任・園長になると役職手当が大きく、年収は平均を上回ることが多くなります。一方、現場の保育士として続ける場合、園の給与テーブルの上限に達し、昇給が止まっている方も少なくありません。

40代で考えたいこと

  • 主任・園長を目指すか:マネジメント研修の修了、運営や行政対応の経験を積む。オープニングの園は役職者を外部から採用することが多い
  • 専門性で勝負するか:障害児保育、乳児保育、保護者支援などの専門リーダーとして、園にとって欠かせない存在になる
  • 働き方を見直すか:体力面を考え、小規模保育園や固定時間勤務の園に移り、無理なく長く続ける
  • 給与の上限を確認する:今の園で上がらないなら、経験を評価してくれる園への転職も選択肢

40代の転職は「若い人が有利」と思われがちですが、園長・主任候補や乳児保育のベテランとして、経験を求める園は多くあります。

50代以降:経験を活かして無理なく働く

50代は、園長として運営の責任を担う方が最も高い年収になる時期です。現場を続ける方は、体力との相談をしながら、担任からフリーや一時保育、パートなどへ働き方を変えるケースも増えます。

年収の面では、公立保育園の正規職員は年功で上がり続けるのに対し、私立の園では上限に達していることが多く、退職金制度の有無が老後の備えに大きく影響します。社会福祉法人の園は退職金共済に加入していることが多いため、勤続年数を重ねるほど安心材料になります。

50代からの転職では、「経験を活かして無理なく働ける園」を軸に選ぶ方が多いです。園長経験者が新規開園の園長として招かれる例や、ベテランとして小規模保育園や企業主導型保育で重宝される例もあります。

年収が伸び悩む原因と対策

年代を問わず、年収が伸びない主な原因は次の3つです。

  1. 園の給与テーブルの上限に達している:転職で給与体系を変えるしかない
  2. 役職の道がない、または研修を受けさせてもらえない:役職候補として転職する
  3. 働き方を変えたことで収入が下がっている:正社員復帰のタイミングを計画する

どの年代でも、まず「今の園で上がる余地があるか」を給与規程と園長との面談で確認し、なければ転職を検討する、という順番が基本です。

よくある質問

Q. 20代で年収を早く上げるにはどうすればいいですか?

経験3年前後でキャリアアップ研修を受講し、職務分野別リーダーを目指すことが第一歩です。並行して、給与テーブルの高い園や家賃補助のある園への転職も選択肢になります。20代後半は転職市場での需要が高いため、条件を比較して動きやすい時期です。

Q. 40代・50代で転職しても採用されますか?

採用されます。主任・園長候補、乳児保育のベテラン、小規模保育園や企業主導型保育の即戦力など、経験を求める求人は少なくありません。体力面や働き方の希望を明確に伝え、それに合う園を選ぶことが長く働くコツです。

Q. 産休・育休で年収が下がった後、元の水準に戻せますか?

正社員として復帰し、役職や担任に戻れば、年収は基本的に元の水準に戻ります。復帰後に時短やパートを選ぶ場合は、子どもの成長に合わせて正社員に戻る時期を計画しておくと、長期的な年収の落ち込みを抑えられます。産休・育休の取得実績がある園を選ぶことも重要です。

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タグ:年収 給料 キャリアアップ研修

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